原因 肩こりと原因

くり返す肩こりの原因と関係性〜あなたの根本原因はどこから?〜

肩こりって、なかなか完全に楽にならないな、と感じたことありませんか?

マッサージや整体で整えられるのは、大きくいうと①筋肉と②骨格の歪みだと思います。その影響で血流やリンパの流れが良くなったり、神経の圧迫が取れて促通が良くなったりすることはあるかもしれませんが、簡単に考えるとこの①と②。

そして、下の図を見ていただくと分かるように、人間の体は複雑に絡み合い、影響しあっているわけです。

肩こりの原因としてここでは①筋肉②骨格③血行、リンパ③神経の疲労、緊張⑤内臓の疲労、冷えと5つのパターンに分けて解決策をお伝えしていきます!

自分はどの解決策を見れば良いのかは、チェック表のチェックがあった場所を見て貰えば分かると思いますが、大概の方は複数の原因にチェックが入ると思われます。

「複数チェックが入って結局1番の原因がよくわからないので、簡潔に何したらいいか知りたい」という方はこちらの記事を参照にしてください

肩こりの原因と関連
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肩こりの原因と繋がり

矢印がいっぱい・・・人間の体って複雑ですね・・・多分、もっと詳細にすると書ききれません。とりあえず、自分で健康を管理するという事を前提とした、関連図とさせていただきましょう。

これは、矢印の根元が矢印の先に対して影響を与えるという事を意味しています。人間の体は全て繋がって機能しているのです。あなたの肩こりも、「筋肉だけ」対処すればいいというものではありません。コリやすい”原因”を知り、対処することが大事なのです。凝った肩をいくら揉み解しても楽にならない、というあなたのために、肩こりの原因とその関連図をご紹介していきます。

あなたの根本原因を探して、くり返す肩こりを食い止めましょう!

血流とリンパ。体液の流れが滞ると

血流・リンパの流れが悪くなると、神経が疲労しやすくなり、筋肉がコリやすくなり、内臓が疲労しやすくなるよ、ということです。ちなみに、骨に影響は与えないの?と思われるかもしれませんが、骨が脆くなることはあるかもしれないですが、これは「骨粗鬆症」という病気枠ということで今回は除外。血流やリンパの流れが悪くなることが直接的に骨格の歪みを発生させることはないので、血流・リンパから影響されるのは3カ所ということになります。

なぜ、血流やリンパの流れが悪くなると神経・筋肉・内臓に影響を与えるのか?

血液は、人間の細胞を保つために必要な栄養素を運んでいますよね。そして、それを運んでいるのが血管。あなたは、栄養が供給されなくなるとどうなりますか?お腹が空いて、それが続くと健康を維持できなくなり、免疫力が落ちて病気になり、餓死してしまうか、他の病気になって命を落としてしまいますよね。私たちの体を構成している細胞も、同じです。血流が悪くなり、栄養が供給できなくなると同じ道を辿ってしまうのです。血管は血液が供給されなくなると、末端から毛細血管のゴースト化が起こり、血管自体がなくなってしまいます。その先にあった細胞は若々しさを失い、色が悪くなり始め、脆くなり、外部刺激に弱くなり、老廃物だけが溜まっていくのです。怖い・・・

血流が良ければ、リンパ液の回収もスムーズになります。体液の流れが良いと、筋肉に疲労物質や老廃物が溜まりにくく、栄養が豊富なので筋肉の柔軟性が保たれ、コリにくい状態になります。

血流とリンパの流れが良ければ、神経疲労物質も溜まりにくく、内臓を構成している平滑筋の動きもいい状態をキープできるのです。

健康な血液が全身をよく流れ、リンパ液をスムーズに回収することは健康にとっても、アンチエイジングにとってもとても大事ですね。

これは最近知った事なのですが、末端の血流が著しく悪くなってしまった場合、そちらにつながる太い血管の血流からして悪くなってしまうようです。長年患った手根管症候群に、ついに手術をなさった方がおられましたが、手術で触ったのはもちろん手根だけなのですが、なんと肩関節周り、鎖骨周り(心臓から腕へいく血管沿いにある筋肉が)全体的に凝りが緩み、上腕部にあった痺れるような違和感も解消されたとのことでした。

手術やお薬も、毛嫌いせずに必要な時は病院に相談しましょう!

神経疲労が与える体への影響

同じ要領で見ていくと、「ストレス冷え」と言われるように、神経が緊張することで自律神経に影響し、血流が悪くなります。

または、骨の歪みや関連した筋肉の収縮により神経が圧迫され神経伝達の促通が悪くなることで、その神経が司っている筋肉は異常に緊張しやすくなり、コリやすくなってしまいます。

そしてストレス過多(神経疲労)により胃炎や大腸炎、下痢便秘など、内臓に影響を与えるのは皆様ご存知の通り。

神経が緊張するのは、あなたが自覚できている「ストレス」だけとは限りません。

ストレスと聞いて思い浮かべるのは「お悩み」のイメージが強いかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。

引越し、人事異動、席次移動、新しい人と関わるとき、時間に追われる暮らし、結婚、離婚、お子様の問題、老後の不安、デジタル製品による眼からの刺激過多、日常生活の乱れ、加齢によるホルモンバランスの乱れ、気圧・気温の急激な変化、などなど数え上げればキリがありません。

筋肉のコリによる体への影響

筋肉が左右前後アンバランスになることで影響されるのは、骨格の歪み。

そもそも、筋肉がコリに凝ってしまうのは、血流・リンパの流れが悪いからもしくはその筋肉への神経の促通が悪くなっているから。と考えられますが、それ以外にも、姿勢による筋肉への過剰な負荷によるもの。肉体を酷使することによるもの。もあります。一般的に「自己判断」で”肩こりの原因”として考えられる一般的なものかもしれませんね。

確かに、姿勢やいわゆる”使いすぎ”によっても、筋肉は凝りやすくなるのですが、それはそもそも長時間同じ姿勢をすることや、悪い姿勢を取ることで血流が悪くなるから・・・ではないでしょうか。どちらにしてもいいことではありませんね!

筋肉の凝りや左右ぜんごのアンバランスは、骨格を歪ませてしまったり関節の余白を詰まらせ、神経の促通やリンパ・血流を邪魔してしまうことになりかねません。

例えば、指が反らなくなるほど指を曲げる筋肉が凝り固まると、回り回って鎖骨の中の筋肉をも硬く硬らせてしまいます。また、指の関節、手首の関節も詰まらせてしまうので、手指がむくみやすくなったり、手根管症候群になりやすくなってしまうのです。

骨格の歪みと肩こりの関係性

骨格の歪みから影響を与えるのは、前述したように関節の詰まりや歪みにより神経・血管が圧迫される、リンパの流れを阻害されることから、血液・リンパと神経に影響を与えます。神経繊維は血管ほどの柔軟性はないので、骨格の歪みが大きくなり、神経繊維が伸ばされると、常に重だるい感覚を感じたりすることがあります。

特に、頚椎の骨は頭蓋骨の直下から7本になりますが、頚椎5、6、7番と胸椎1番からは背骨の中を通る脊髄から神経が分岐し、

常に猫背で内臓を圧迫し続けることで、内臓のコリが出る方がいますが、この場合は圧迫することで血流が悪くなり、凝るので、血流からの影響となり、骨格からの影響ではないとします。

内臓疲労と内臓の冷えからくる影響

最後に、内臓からの影響について。

皆さん以外に思われるようですが、実は内臓の冷えや内臓疲労による機能低下は、体のコリや痛みにとても強く関連しています。

例えば、初夏に多いのが、冷たい飲み物食べ物の摂りすぎによる内臓の冷えで、内臓を形成している平滑筋が凝り、その周囲も固くなってしまって腰痛や背部痛になりやすいのです。みなさん、腰に原因があると思うようですが、実は内臓周りの硬さが動きの多い関節部への負担を増やし、結果的に腰痛にさせてしまっている、という事が、皆様が考えているよりも多いのです。

また、湿度が上がると、日本人は通常皮膚から排出していた水分が出にくくなり、内臓で処理して排出しなければならない量が増えますので、腎臓が疲労しやすく、むくみやすくなります。そこに冷たい飲食物で中から内臓を冷やしてしまうと、より腎臓疲労が出やすくなり、腎臓の裏側、背部痛(コリ)やむくみにより、体内の老廃物が出ていきにくくなる事で筋肉が凝りやすい状態になり、疲労物質が蓄積して寝ても疲れが取れにくいという状態を迎えることになってしまいます。

この、内臓の冷え、コリや疲労からくる「むくみ」は湿度が高くなる梅雨時期から内臓を冷やしやすい夏にかけて出やすいですが、実は年中起こり得る現象でもあります。現代日本では季節問わず冷たい飲食物が溢れていますし、冬は暖房があるとはいえ、全体的に冷えやすい状況ですから。夏は、深部体温が上がりすぎると熱中症などになりやすいので、適度に体を冷やすことも大切なのですが・・・この「適度」というのが難しいですよね。数値化するのはもっと難しいです。個人差がありますので。

そうそう、「個人差」ってよく聞きますが、個体によって適正な数値の違いというのは、1〜20倍の違いがあると言われています。さらに同じ個体であっても、調子の良い悪いによっても違いが出てきますから、自分なりの「自分の体取り扱い説明書」を作るつもりで自分の体をよく観察することをお勧めします。(最近では、自分で自分のデータをとる、”パーソナル ヘルス レコード”が少しずつ広まってきています)

体の調子を変化させようと思っても、なかなか実感できないという方。そういうかたは、最初の体感を忘れてしまっていたり、いきなり大きな結果を望みすぎている可能性があります。人間の体は少しずつ、緩やかに変化します。痛みが急に100%変化するということはないのです。痛みはまだあるけど、100%だったのだ90%になった、80%になった、時間が短くなった、痛みを感じる場所が変わった。その積み重ねが、改善への道には不可欠です。どうせ自分の体とは切っても切り離せません。ずっとお付き合いしていく体なので、自分で自分の事を管理できるようにしていきましょう!

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